ロジクール PRO X2 SUPERSTRIKEはクリック感まで作るマウスか|HITSとカスタマイズの中身を整理した
当記事はアフィリエイト広告を利用しています。詳細
ロジクールGが2026年2月19日に発売した「PRO X2 SUPERSTRIKE」は、世界初のハプティック誘導トリガーシステム(HITS)を搭載したフラッグシップのワイヤレスゲーミングマウスである。物理スイッチに依存しないクリック検知と、10段階のアクチュエーション・5段階のラピッドトリガー・6段階のハプティックという3軸のカスタマイズが特徴で、ゲーミング用途から業務用途まで「クリック感をユーザーが作る」方向にレールを敷き直した1台と読み取れる。
Logicool G ラピッドトリガー PRO X2 SUPERSTRIKE LIGHTSPEED ゲーミングマウス G-PPD-004WL-STRK
¥26,500
Amazonで見る →
PRO X2 SUPERSTRIKEの基本スペック
| 項目 | PRO X2 SUPERSTRIKE |
|---|---|
| 発売日 | 2026年2月19日 |
| ロジクール公式価格 | 29,150円(税込) |
| 型番 | G-PPD-004WL-STRK |
| 本体カラー | ホワイト |
| 重量 | 61g |
| サイズ(W×D×H) | 63.5 × 125.0 × 40.0mm |
| センサー | HERO 2(オプティカル) |
| 解像度 | 100〜44,000 DPI |
| レポートレート | 1,000〜8,000Hz |
| 最大加速 | 88G |
| 最大スピード | 888インチ/秒 |
| ボタン数 | 5(チルト機能なし) |
| バッテリー寿命 | 約90時間 |
| 接続 | LIGHTSPEEDワイヤレス |
| ワイヤレス充電 | POWERPLAY 2対応(別売) |
| 充電端子 | USB-C |
| 対応OS | Windows / macOS |
| 必須ソフトウェア | Logicool G HUB |
PRO Xシリーズの「軽量・高速反応・LIGHTSPEED」というDNAを引き継ぎつつ、クリック検知方式そのものを刷新した位置づけになる。
HITS(ハプティック誘導トリガーシステム)が何を変えるか
PRO X2 SUPERSTRIKEの中核はHITS(Haptic Inductive Trigger System)にある。従来のゲーミングマウスは、メカニカルスイッチが物理的に閉じた瞬間をクリックとして検知する。これに対しHITSは、左右ボタンの押下量を「連続的に」検知する誘導システムを採用し、クリック入力を従来比で最大30ミリ秒高速化したとされる。
物理スイッチを介さず押下量で検知する方式の利点は3つに整理できる。
1つ目は、クリックの判定タイミングをユーザー側で決められること。後述の通り、アクチュエーションポイントが10段階で調整できる。
2つ目は、押下量が「離れる」方向もリアルタイムで取れるため、キーボード分野で先行していたラピッドトリガーをマウスのクリックに持ち込めること。
3つ目は、機械的なクリック音やフィードバックそのものをハプティック(振動)で再現できるため、物理スイッチ起因の経年劣化(チャタリング・ダブルクリック)を避けやすいこと。
「物理スイッチ=クリック」という前提が外れ、クリックがソフトウェアでチューニングできる対象に変わったという読み方になる。
カスタマイズ性(10段階/5段階/6段階)
HITSがもたらすカスタマイズは3軸で整理できる。
アクチュエーションポイント(10段階)
クリックがオンになる「押し込みの深さ」を10段階で調整できる。浅く設定すれば触れた瞬間に反応し、深くすれば誤クリックを抑えられる。FPSの撃ち合いと、ブラウジングや業務操作で要求される深さは別物なので、G HUB上でプロファイルごとに切り替える運用が想定される。
ラピッドトリガー(5段階)
キーボードの磁気スイッチで広まったラピッドトリガーが、マウスのクリックに持ち込まれた格好になる。ボタンを離した量がしきい値を超えた瞬間にオフになるため、連続クリックの間隔を物理的に詰められる。連射が要求される競技シーンで効きやすい仕組みで、5段階で感度を変えられる。
ハプティック(6段階)
押し込んだ感触を6段階で調整できる。物理スイッチがないため、何も設定しなければクリック感は薄い。逆に強めに設定すれば、メカニカルスイッチに近い「カチッ」とした触感を電気的に再現する。長時間プレイの疲労感や、誤クリック耐性に効いてくる項目になる。
Logicool G ラピッドトリガー PRO X2 SUPERSTRIKE LIGHTSPEED ゲーミングマウス G-PPD-004WL-STRK
¥26,500
Amazonで見る →
ワイヤレス周りとバッテリー
センサーはHERO 2を継承し、最大8,000Hzのレポートレートに対応する。LIGHTSPEEDワイヤレスでの接続が前提で、Bluetoothには非対応。レシーバー延長アダプターが同梱されるため、デスクトップPCでも安定した位置にレシーバーを置ける構成になっている。
バッテリーは内蔵リチウムイオンで約90時間。USB-Cでの有線充電に加えて、別売の「POWERPLAY 2」マウスパッドを使えばゲーム中のワイヤレス充電に対応する。POWERPLAY 2に対応するPRO Xシリーズ専用の「アパーチャドア」も同梱されており、追加投資でバッテリー切れの心配を消せる設計になっている。
エンジニア視点で見るとどう使えるか
PRO X2 SUPERSTRIKEはeスポーツ前提の製品だが、エンジニアの業務マウスとして見ると、これまでの軽量ワイヤレスマウスとは少し違う読み方ができる。
- タスク別プロファイルの切り替え:G HUBでアクチュエーションポイントを浅め(業務)/深め(クリエイティブ)と切り替えれば、用途ごとに「クリックの軽さ」を変えられる。ロジクールのMXシリーズが「アプリ別にボタン挙動を変える」発想だったのに対し、PRO X2 SUPERSTRIKEは「アプリ別にクリックそのものの感触を変える」方向に踏み込んでいる
- 61gの取り回し:MX Master 4の150gと比べて、長時間使用での手首負荷は大きく違う。エルゴノミクスではないシンメトリ形状なので右利き左利きを選ばない
- 8,000HzレポートレートとHERO 2:細かいカーソル操作・選択操作の安定感に効く。コーディング中のカーソル移動や、PhotoshopやFigmaでの細かい操作では誤差が小さくなる方向に作用する
- 物理スイッチの寿命問題からの解放:ロジクールマウスの定番トラブルだったチャタリング・ダブルクリックは、メカニカルスイッチの摩耗に由来する。HITSは押下量を検知する誘導方式のため、構造上この経年劣化が起きにくい
- クロスプラットフォーム対応:Windows/macOSに正式対応。Linuxは公式対応外だが、HID標準で動作するため最低限のクリック・移動は使える想定
気になる点
- 価格 29,150円:MX Master 4(21,890円)より高価格帯。「ゲーミングマウスとしてのフラッグシップ」と「業務用フラッグシップ」が同じ価格帯に並ぶ構図になる
- カラーはホワイトのみ:白いデスク環境には合うが、黒で統一したい場合は現状選べない。今後ブラックが追加されるかは未公表
- Bluetooth非対応:LIGHTSPEEDレシーバー必須。USB-Aポートが空いていない構成だと、ハブ側の取り回しを検討する必要がある
- ボタン数5・チルト機能なし:MX Master系のボタン数(8)と比べると少ない。ゲーミング用途では十分だが、業務マウスとしてフル活用するなら割り切りが必要になる
- G HUBでの設定が前提:10段階/5段階/6段階のチューニングはG HUB必須で、初期設定の手間はそれなりにある
まとめ
PRO X2 SUPERSTRIKEは「クリックの仕組みごと作り直したマウス」と言える。物理スイッチを前提にしてきたゲーミングマウスのアーキテクチャから一歩離れ、押下量の検知・ラピッドトリガー・ハプティックを組み合わせることで、ユーザー側がクリック感を作る方向に振った構造になっている。
エンジニアの業務マウスとして見れば、MX MasterやKeychron M6 8Kのようなボタン数・アプリ別カスタマイズ路線とは異なる立ち位置で、「クリックそのものの精度・感触を制御する」という別軸の最適化を提供する1台になる。29,150円という価格と、ゲーミング前提の形状をどう評価するかで、業務マウスとしての位置づけは変わってくる。
関連記事
編集者:ナナ
※ この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンク先での購入により、当サイトが報酬を受け取る場合があります。