PRO X3 SUPERSTRIKEはX2から何が変わったか|135時間バッテリー・有線8kHz・59gの差分を整理した
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ロジクールは2026年9月24日、ゲーミングブランド「ロジクールG」のPRO Xシリーズから「PRO X3 SUPERSTRIKE LIGHTSPEED ワイヤレス ゲーミングマウス」(以下、PRO X3 SUPERSTRIKE)を発表した。発売は10月15日、ロジクールオンラインストア価格は32,450円(税込)。
2026年2月発売のPRO X2 SUPERSTRIKEの進化モデルという位置づけで、世界初をうたうハプティック誘導トリガーシステム(HITS)はそのまま引き継いでいる。公式仕様を並べると、クリックまわりの調整幅は変わっておらず、変わったのは電力効率・有線時の応答性・重量・センサー上限値という整理になる。本記事では、X2との差分を項目ごとに切り分け、3,300円の価格差が何に対するものかを確認する。
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PRO X3 SUPERSTRIKEとX2の仕様比較
ロジクールのニュースリリース(2026年9月24日)と、先代X2の公式仕様を並べた。
| 項目 | PRO X3 SUPERSTRIKE | PRO X2 SUPERSTRIKE |
|---|---|---|
| 発売日 | 2026年10月15日 | 2026年2月19日 |
| 公式ストア価格(税込) | 32,450円 | 29,150円 |
| 型番 | G-PPD-X3-STRK-MB / -PE | G-PPD-004WL-STRK |
| 本体カラー | ブラック / ピンク | ー |
| 重量 | 59g | 61g |
| サイズ(幅×高さ×奥行) | 63.5 × 40 × 125mm | 63.5 × 40 × 125mm |
| チップセット | NxLOGI(カスタムNRF54) | ー |
| センサー | HERO 2 | HERO 2 |
| 解像度 | 100〜48,000 DPI | 100〜44,000 DPI |
| 最大加速 / 最大速度 | 90G / 930IPS | 88G / 888IPS |
| レポートレート(LIGHTSPEED) | 最大8,000Hz | 最大8,000Hz |
| レポートレート(有線) | 最大8,000Hz | 最大1,000Hz |
| バッテリー(連続使用) | 約135時間 | 約90時間 |
| HITS アクチュエーション | 10段階 | 10段階 |
| HITS ラピッドトリガー | 5段階 | 5段階 |
| HITS クリックフィードバック | 6段階 | 6段階 |
| ボタン数 | 5(チルトなし) | 5(チルトなし) |
| 対応OS | Windows / macOS | Windows / macOS |
太字が変更点である。筐体寸法とボタン構成、HITSの3軸(10段階/5段階/6段階)は同一で、握った形状とクリックの調整範囲はX2から据え置きと読み取れる。
変更点1:NxLOGIチップでバッテリーが約45時間延びた
最大の変更は、新開発のチップセット「NxLOGI(カスタムNRF54)」の採用である。公式説明では、ワイヤレス通信の遅延を削減しつつ電力効率を高め、バッテリー駆動時間は前モデルから約45時間増えて最大約135時間になった。
数字を使用頻度に翻訳すると次のようになる。
| 1日の使用時間 | X2(約90時間) | X3(約135時間) |
|---|---|---|
| 3時間 | 約30日 | 約45日 |
| 6時間 | 約15日 | 約22日 |
| 8時間 | 約11日 | 約16日 |
1日8時間の使い方で、充電間隔が約11日から約16日に延びる計算になる。週1回の充電で回していた運用なら、2週間に1回まで間隔を空けられる幅と整理できる。
ただし、公式仕様の連続使用時間には「使用環境により異なります」の注記がある。レポートレートを8,000Hzに上げた状態や、ハプティックのフィードバックを強めた状態でどこまで持つかは公表されていない。135時間は上限値として読み、実運用では設定次第で短くなる前提で見積もるのが妥当である。
変更点2:有線接続でも8kHzになった
X2は、LIGHTSPEEDワイヤレスでは最大8,000Hzに対応する一方、有線接続時は最大1,000Hzにとどまっていた。X3では有線でも最大8,000Hzに引き上げられている。
この差が効くのは、ケーブルをつないで充電しながら使う場面である。X2では「充電しながら使うと1,000Hzに落ちる」という制約があり、バッテリー切れ間際に有線へ切り替えると応答性の条件が変わっていた。X3ではワイヤレスと有線で上限がそろうため、接続方式による設定差を意識しなくて済む。
付属品は、LIGHTSPEEDワイヤレスレシーバー、USB A - C充電/データケーブル、レシーバー延長アダプター、POWERPLAY開口部カバー、グリップテープ(オプション)、クリーニングクロスなど。ケーブルはUSB-A側なので、USB-CポートしかないノートやミニPCではUSB-C→USB-A変換を用意する必要がある。
変更点3:59g化とHERO 2の上限値
重量は61gから59gへ2g軽くなり、重心をセンサー中央に近づけて重量バランスを最適化したとされる。センサーは同じHERO 2だが、公表値は解像度44,000→48,000DPI、最大加速88→90G、最大速度888→930IPSへ上がった。
48,000DPIや930IPSは、一般的な設定で使い切る数値ではない。実用上は「センサー性能の天井が上がった」以上の意味は薄く、乗り換え判断の決め手にはなりにくい。判断材料として重いのは、前述のバッテリーと有線8kHzの2点である。
もう1点、大型PTFEソールにラウンドエッジ加工が施された。マウスパッドとの引っかかりを抑える狙いで、ソールの縁の形状変更にあたる。
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通常版とAmazon限定版の違い
X3は4型番で展開される。型番末尾に「d」が付くモデルはAmazon.co.jp限定で、公式仕様では保証期間が通常版の2年間に対して1年間になっている。
| 型番 | カラー | 保証期間 |
|---|---|---|
| G-PPD-X3-STRK-MB | ブラック | 2年間 |
| G-PPD-X3-STRK-PE | ピンク | 2年間 |
| G-PPD-X3-STRK-MBd | ブラック(Amazon.co.jp限定) | 1年間 |
| G-PPD-X3-STRK-PEd | ピンク(Amazon.co.jp限定) | 1年間 |
HITSは物理スイッチを使わない方式のため、従来のマイクロスイッチで起きやすいチャタリングの心配は小さいと読み取れる。一方で、内蔵バッテリーとハプティック機構という別の消耗・故障要素を持つ。3万円台のマウスを長く使う前提なら、購入時は型番末尾を確認し、保証2年の通常版を選ぶほうが長期運用のリスクは抑えられる。
X2から買い替えるべきか、X2の値下がりを待つか
X3とX2の関係は「クリックの中身は同じ、周辺性能が上がった」である。用途別に整理すると次のようになる。
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| X2を使っていて、充電頻度に不満がない | 買い替えの必要性は低い。HITSの調整幅は同一 |
| X2で充電しながら使う時間が長い | 有線8kHzとバッテリー延長の両方が効く |
| これから初めてHITS搭載機を買う | 価格差3,300円なら、バッテリーと有線8kHzの分でX3を選ぶ理由がある |
| 予算を抑えたい | 後継発表後のX2の実売価格次第で、X2が有力な選択肢になる |
HITSが何を変える技術なのかはX2の記事で詳しく整理している。業務用も含めたマウス全体の選び分けはマウスの選び方、キーボード側のラピッドトリガーについては磁気式キーボードの選び方を参照してほしい。
エンジニア視点で見るとどう使えるか
X3はゲーミング向けのフラッグシップだが、HITSのアクチュエーション調整は業務用途にも転用できる。アクチュエーションポイントを深めに設定すれば誤クリックを抑えられ、Logicool G HUBのプロファイルをアプリごとに切り替えれば、ゲームでは浅く、IDEやブラウザでは深く、という使い分けが可能になる。
電力面の改善は、デスク環境の運用負荷に直結する。充電の頻度が下がるほど「使いたいときに残量がない」事態が減り、充電ケーブルをデスクに常設しておく必要性も薄れる。POWERPLAY開口部カバーが付属しているので、別売のワイヤレス充電マウスパッドと組み合わせれば、充電作業そのものをなくす構成も取れる。
対応OSはWindowsとmacOSで、G HUBは両OSに提供されている。複数台のPCでプロファイルを使い分ける場合は、オンボードで保持できる設定の範囲をG HUB側で事前に確認しておきたい。
気になる点
- 発売前の製品である:発売は2026年10月15日で、本記事の内容は公式発表時点の仕様に基づく。実売価格は発売後に変動する可能性がある
- バッテリー135時間の測定条件が不明:レポートレートやハプティック設定との関係は公表されておらず、8,000Hz運用時の実駆動時間は短くなると想定される
- 付属ケーブルがUSB-A to C:USB-Cポートのみの環境では変換アダプターが必要になる
- HITSの調整幅はX2と同じ:クリックの操作感に関する機能追加はないため、X2ユーザーにとっての新しさは電力・有線・重量に限られる
- Amazon限定版は保証1年:型番末尾の「d」の有無で保証期間が変わる
まとめ
PRO X3 SUPERSTRIKEは、HITSの3軸カスタマイズ(10段階/5段階/6段階)と筐体寸法をX2から据え置いたまま、NxLOGIチップによるバッテリー約135時間(X2比+約45時間)、有線接続時の8,000Hz対応、59gへの軽量化、HERO 2の上限値向上を加えたモデルである。
価格差3,300円の中身は、ほぼ「充電頻度の低下」と「有線でも8kHz」の2点に集約できる。X2を使っていて充電に不満がなければ急いで乗り換える理由は薄く、これから初めてHITS搭載機を選ぶならX3を基準に考えるのが妥当な整理になる。購入時は保証期間が異なるAmazon限定版(型番末尾「d」)かどうかを確認しておきたい。
編集者:ナナ
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