Shark Zen Pro D10は水道水から電解水を作る|25,000Paと温水80℃洗浄、176,000円を整理した

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画像:SharkNinja 公式オンラインストア Shark Zen Pro D10 製品ページ(2026年9月18日)より

シャークニンジャが、ロボット掃除機「Shark Zen Pro D10」(型番 RVD120X1JPWH)を2026年9月25日に発売する。公式オンラインストアの価格は176,000円(税込)で、9月17日から先行予約が始まっている。同社はこれまで日本市場でコードレススティックとハンディクリーナーを主力にしてきたため、自動ゴミ収集ドック付きの水拭き対応ロボットとしては新しい系統の製品にあたる。

スペック表で目立つのは最大25,000Paという吸引力の数字だが、この機種で構造的に他機種と違うのはドック側である。水道水を取り込んで電解水を生成し、その電解水と温水でモップを洗う。洗浄液を消耗品として買い足す設計ではない、という点が中核になる。公式仕様をもとに整理する。

基本スペック

項目Shark Zen Pro D10(RVD120X1JPWH)
発売日2026年9月25日
価格176,000円(税込・公式オンラインストア)
カラーホワイト
掃除の種類掃除機がけ+水拭き
最大吸引力25,000Pa
マッピング赤外線LiDAR
運転時間 / 充電時間最大4時間 / 約3時間
バッテリー14.4V リチウムイオン 5,900mAh
本体寸法 / 重量W364×D352×H95mm / 約5.0kg
ドック寸法 / 重量W430×D402×H461mm / 約10.2kg
ごみ処理方式使い捨てダストバッグ(装着済1枚+交換用1枚)
無線Wi-Fi 2.4GHz/5GHz(IEEE 802.11 b/g/n/a/ac/ax)、BLE 5.0
保証2年(公式オンラインストア購入でさらに1年延長)

運転時間は標準モード(掃除機がけと同時に水拭き)での自社試験値とされている。本体高さ95mmは水拭き+自動ゴミ収集を備えた全部入りクラスとしては標準的な範囲で、家具下に入れるかどうかは実測が要る数字である。

電解水をドックで作る意味

Zen Pro D10 のドックは、給水タンクの水道水から電解水を生成する。生成した電解水と温水でモップを洗浄し、モップに付いた細菌を99.99%除去したとしている(TÜVでの試験結果、黄色ブドウ球菌・大腸菌・カンジダ菌を対象、モップのみを評価対象とした値)。掃除中もドックに戻ったあとも洗浄が入るため、汚れたモップで床を往復する状態を避ける構造になっている。

温度は3つに分かれている。

工程温度
水拭き時の温水最高45℃
モップ自動洗浄時の温水最高80℃
モップ自動乾燥時の温風最高45℃

洗浄側の80℃は、この価格帯のロボット掃除機のドックとしては高い部類に入る。ダイソンのR2 Nurovi Wash+Dry が75℃温水洗浄ドックを採用しているのと比べても数字上は上回る。

消耗品の観点で見ると、電解水を水道水から作る方式は洗浄液のランニングコストが発生しない設計である。ただし本体には専用洗剤が同梱されており、洗剤を一切使わない運用を前提にした製品ではない点は読み違えないほうがよい。継続して買い足す必要があるのは、使い捨てダストバッグと、消耗したブラシ・モップ類になる。

10種類の状況を認識して掃除方法を変える

本機は掃除中に10種類の対象・状況を認識するとしている。内訳は乾いたゴミ、液体汚れ、床素材、部屋の角、壁際、周囲の明るさ、段差、物体・障害物、モップの汚れ具合、メンテナンス時期。認識した内容に応じて吸引力や掃除回数を自動で調整する。

障害物回避は250種類の物を認識して回避できるとされている(自社試験結果)。段差の乗り越えは最大4cmだが、この数字には条件があり、1段の段差なら3cmまで、2段の段差なら1段目3cm+2段目1cmの合計4cmまでとされている。玄関の上がり框のような一段で4cmある段差をそのまま越えられる、という意味ではない。

暗所ではヘッドライトが自動点灯する。マッピングは赤外線LiDARのため、照明を落とした部屋でも走行自体は成立する設計になっている。

ダイソン R2 Nurovi Wash+Dry との比較

同じ2026年9月に国内発売される水拭き対応ハイエンド機として、ダイソンのR2 Nurovi Wash+Dryと並べる。

項目Shark Zen Pro D10Dyson R2 Nurovi Wash+Dry
価格176,000円145,900円
最大吸引力25,000Pa21,000Pa
水拭き方式接地面積の広いモップ+常時洗浄三角ルーロー水拭きパッド
ドックの洗浄温水最高80℃75℃
洗浄液水道水から電解水を生成ー
自動ゴミ収集あり(使い捨てダストバッグ)あり

価格差は約3万円で、Shark側が上に立つ。数字だけを並べると吸引力と洗浄温度でShark、価格でダイソンという整理になるが、水拭きの機構が「広い面で拭く」と「三角パッドで隅を取る」で思想が分かれているため、同じ軸では比べにくい部分が残る。4タイプ別の整理はロボット掃除機の選び方にまとめている。

設置・電力・データの置き場所

導入時に効いてくるのは、カタログの上位に出てこない3つの数字である。

ドックの設置寸法:W430×D402×H461mm、約10.2kg。高さ46cmは、洗面所やキッチン脇のカウンター下に収めようとすると引っかかりやすいサイズである。梱包サイズはW502×D478×H520mm、梱包重量約20kgなので、搬入経路も含めて確認する対象になる。

ドックの消費電力:充電65W、温水洗浄950〜1450W、集塵360〜450W、乾燥100W。動作中の瞬間値では温水洗浄が最も大きく、電子レンジ1台分に近い。稼働する時間帯によっては同じ回路にあるほかの家電と合わせてブレーカーの容量を意識する水準になる。乾燥は100Wと低めだが、乾燥は長時間かかる工程であるため、実際の電気代への効き方は洗浄と乾燥で性質が異なる。

データの管理場所:公式仕様には「シンガポールでデータ管理」と明記されている。ロボット掃除機はLiDARで間取りを取得し、クラウドにマップを保持する製品であるため、間取り情報がどの国のインフラ上に置かれるかは確認しておく価値がある項目である。公式が所在を明示しているのは、この点を判断材料にしたい向きには扱いやすい。

運転音は、水拭き時 約54dB、掃除機がけ+水拭き時 約71dB、自動ゴミ収集時 約78dB(いずれも自社試験値、水拭きのみは標準モード、同時掃除は超強力モードでの評価)。自動ゴミ収集の78dBは短時間とはいえ生活音としては大きい部類で、在宅時間帯に自動収集が走る設定にすると気になり得る。

気になる点

価格が国内ロボット掃除機のなかでは高い水準にある。176,000円は、水拭き+自動ゴミ収集の全部入りクラスの中でも上位の価格帯にあたる。電解水生成という差別化要素が、消耗品コストの削減分でどこまで回収できるかは、洗浄液を別売りにしている競合機のランニングコストと比べないと判断できない。

Amazon.co.jp での取り扱いが本稿執筆時点で確認できない。先行予約は公式オンラインストア経由で、9月25日以降の出荷予定とされている。公式ストアで購入するとメーカー保証2年に1年が上乗せされる一方、価格比較の選択肢は発売直後は限られる。

段差4cmの条件付き表記。前述のとおり、1段で越えられるのは3cmまでである。日本の住宅で問題になりやすい敷居や上がり框の高さを想定するなら、3cmを基準に考えるのが実態に近い。

発売前段階の情報である。本稿は公式サイトに掲載された仕様と価格を基にしており、実機での清掃性能や静音性の検証は含まない。

まとめ

Shark Zen Pro D10 は、最大25,000Paという吸引力の数字よりも、ドック側の設計に特徴がある機種である。水道水から電解水を生成して温水80℃でモップを洗うという構成は、洗浄液の買い足しを前提にしない運用を想定している。

一方で、176,000円という価格、ドックの高さ46cmと梱包重量20kg、温水洗浄時1,450Wという消費電力は、いずれも設置前に確認しておく項目になる。データ管理をシンガポールと明示している点も含めて、判断材料が公式仕様のうえで揃っている製品といえる。

編集者:ナナ

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