アイオーデータGigaCrysta S LCD-GDQ271ULAQはMini LEDで何を足したか|WQHD 320Hz・2304ゾーン・DisplayHDR 1400をLCD-GDQ271RAとの差で整理した
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アイオーデータが2026年10月14日に発表した「GigaCrysta S」LCD-GDQ271ULAQシリーズは、27型のMini LEDバックライト搭載ゲーミングモニターである。解像度はWQHD(2560×1440)、リフレッシュレートは最大320Hzで、出荷は10月末予定、価格はオープン価格となっている。
同じ27型WQHD 320Hzでは、Mini LEDを使わないLCD-GDQ271RAシリーズが2026年2月に発表されている。リフレッシュレートの数字は同じため、違いはバックライト方式、HDR、入力端子ごとの上限、本体仕様に出る。何が増えて何が変わったのかを、公式の製品ページから整理する。
基本スペック
| 項目 | LCD-GDQ271ULAQシリーズ |
|---|---|
| パネル | 27型ワイド/AHVA方式/非光沢/Mini LED+Quantum dot |
| 最大解像度 | 2560×1440(画素ピッチ0.2328mm) |
| 最大リフレッシュレート | DisplayPort/HDMI1:320Hz、HDMI2:120Hz |
| 応答速度 | 0.5ms[GTG](WQHD 320Hz/オーバードライブ レベル3/Clear AIM2 レベル3時) |
| 内部フレーム遅延 | 約0.03フレーム(約0.09ミリ秒)※WQHD 320Hz時 |
| 最大輝度 | SDR時450cd/㎡、HDR時(ピーク)1,400cd/㎡ |
| コントラスト比 | 1,300:1(ローカルディミング レベル3/HDR有効時は最大2,700,000:1) |
| ローカルディミング | 2304ゾーン |
| HDR | HDR10入力対応、DisplayHDR 1400認証 |
| 色域 | DCI-P3カバー率98%、Adobe RGB・sRGBカバー率100%(標準値・当社調べ) |
| 映像入力 | HDMI(HDCP 2.3)×2、DisplayPort(HDCP 2.3)×1 |
| スピーカー | 5W+5W(ステレオ) |
| カラー/型番 | ブラックLCD-GDQ271ULAQB、ホワイトLCD-GDQ271ULAQW |
| 出荷予定/価格 | 10月末/オープン価格 |
Mini LEDと2304ゾーンで変わる点
バックライトにMini LEDをエリア別に配置し、明部は点灯、暗部は消灯する制御を行う。公式は、従来のバックライトがパネル全体を光らせていた点との違いとして説明している。ローカルディミングは2304ゾーンで、公式ページには従来モデルの576ゾーンと比べて制御が細かくなり、明暗の境界で出やすいハロー現象を大きく低減した、と記載されている。
HDR面の変化は、DisplayHDR 1400認証と、HDR時ピーク輝度1,400cd/㎡という数字に表れている。非Mini LEDのLCD-GDQ271RAはDisplayHDR 400で、最大輝度の標準値は500cd/㎡である。HDRの映像を主に扱う用途では、認証の数字が400から1400へ3.5倍に上がっている点が選択基準になる。一方、SDR時の最大輝度は450cd/㎡で、LCD-GDQ271RAの500cd/㎡より低い。
色域はQuantum dotフィルムとの組み合わせで、DCI-P3カバー率98%、Adobe RGB・sRGB 100%(標準値)となっている。本体の機能として色域変換(Native、AdobeRGB、DCI-P3、sRGBモード)を備え、ガンマ2.2出力により、公式は「Display P3にも非常に近い表現が可能」と説明している。動画編集や写真データの確認と兼用する場合の条件が、仕様表に揃っている。
320Hzが出る入力条件
320Hzの出力条件は、端子によって異なる。
| 入力 | 垂直走査周波数 | 最大解像度時の最大リフレッシュレート |
|---|---|---|
| DisplayPort | 48〜320Hz | 320Hz |
| HDMI1 | 48〜320Hz | 320Hz |
| HDMI2 | 48〜240Hz | 120Hz |
公式の特長説明では、WQHD 320HzはDisplayPortのみ対応と注記されている。一方、仕様表の最大リフレッシュレートにはHDMI1が320Hzと記載されており、特長説明の注記と仕様表の記載は一致していない。接続前に確認する場合は、出力側機器のHDMI規格と合わせ、仕様表と注記の両方を参照する必要がある。
HDMI 2.1のVRRは、HDMI1が48〜320Hz、HDMI2が48〜120Hzの範囲で使える。DisplayPort側はNVIDIA G-SYNC CompatibleとVESA AdaptiveSyncに対応する。G-SYNC Compatibleは公式注記でDisplayPortのみ対応と明記されている。
対応ゲーム機は、PS5 Pro/PS5/PS4 Pro/PS4、Nintendo Switch 2/Switch、Xbox Series X/Sで、PS4とNintendo SwitchはHDMI2ポートのみ対応である。付属品にはDisplayPortケーブルとHDMIケーブルが含まれる。
LCD-GDQ271RAとの差分
同じ27型WQHD 320HzのLCD-GDQ271RAと、公式仕様を並べる。
| 項目 | LCD-GDQ271ULAQ | LCD-GDQ271RA |
|---|---|---|
| バックライト | Mini LED+Quantum dot(2304ゾーン) | 通常バックライト |
| HDR | DisplayHDR 1400 | DisplayHDR 400 |
| 最大輝度(標準値) | SDR 450cd/㎡/HDRピーク1,400cd/㎡ | 500cd/㎡ |
| コントラスト比(標準値) | 1,300:1 | 1,000:1 |
| 応答速度[GTG] | 0.5ms(Clear AIM2 レベル3設定時) | 0.2ms(Clear AIM レベル3設定時) |
| HDMIの最大リフレッシュレート | HDMI1:320Hz/HDMI2:120Hz | 最大144Hz |
| スピーカー | 5W+5W | 2W+2W |
| 電源 | 外付けACアダプター | 内蔵 |
| 消費電力(最大/通常/年間) | 120W/29.9W/92.9kWh | 79W/29.5W/92.3kWh |
| 外形(スタンドあり) | 約614×239×398〜518mm/約6.8kg | 約615×211×402〜532mm/約7.0kg |
| 高さ調整/スイベル/チルト | 120mm/左右25°/上20°・下5° | 130mm/左右45°/上25°・下5° |
| ピボット | 左右90° | 左右90° |
| 盗難防止ホール | なし | あり(ケンジントン) |
| 保証 | 5年間(1日最大16時間以内) | 5年間(1日最大16時間以内) |
I-O DATA アイ・オー・データ 320Hz&WQHD対応27型ゲーミングモニター「GigaCrysta」LCD-GDQ271RAシリーズ LCD-GDQ271RAW
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リフレッシュレートと解像度は同じで、差はHDR性能とバックライト制御の細かさに集中している。応答速度は公式の表記上、LCD-GDQ271RAの0.2msに対して0.5msと数字が上がっているが、測定条件のClear AIMがClear AIM2に変わっているため、数値だけの単純な比較はできない。
スタンド側は、スイベルが左右45°から25°に、高さ調整が130mmから120mmに縮小している。スピーカーは2W+2Wから5W+5Wに強化されている。電源は内蔵から外付けACアダプターに変わり、最大消費電力は79Wから120Wへ上がるが、通常使用時と年間消費電力量はほぼ同水準である。
デスクに組み込むときの条件
映像入力はHDMI×2とDisplayPort×1で、USB-C映像入力・給電には対応しない。USBアップストリームとUSBハブもなく、USB-Aは給電用(5V/1A)とメンテナンス用の1ポートのみである。ノートPCからのケーブル1本接続には向かず、デスクトップPCやゲーム機との接続を前提にした構成になる。
スタンドの高さ調整は120mm、スイベル左右25°、ピボット左右90°で、VESA 100mm×100mmに対応している。公式によると、付属のフリースタイルスタンドはVESAマウントインターフェイスに取り付けられているため、アームへの載せ替えはスタンドを外して行う。アーム選定の前提はモニターアームの選び方で整理している。
質量はスタンドありで約6.8kg、スタンドなしで約4.2kg、梱包時は約13kgである。付属のリモコンで画面モード(Game/FPS/RPG/Web/Standard)やナイトクリアビジョン2、ブルーリダクション2を操作でき、HDMI-CECにも対応する。
気になる点
価格は発表時点ではオープン価格で、実売価格は公表されていない。出荷予定も「10月末」の幅を持たせた表記である。比較対象のLCD-GDQ271RAは既にAmazonに掲載があり、購入条件はそちらのほうが確認しやすい。
Mini LEDのローカルディミングは、ゾーン数が増えてもゾーン単位の制御である点は変わらない。公式が示すコントラスト比2,700,000:1は、ローカルディミング レベル3/HDR有効時の最大値で、通常時の標準値は1,300:1となっている。有機ELで画素単位の発光制御を行うモニターとは構造が異なるため、黒の表現を重視する場合は有機ELモニターの選び方の整理と合わせて確認したい。
また、本商品は24時間連続使用を前提とした設計ではなく、5年保証も「1日当たり最大16時間以内」が条件である。サイネージのような常時点灯の用途は保証対象外になる。
まとめ
LCD-GDQ271ULAQシリーズは、320Hzの数字ではなく、HDR性能とバックライト制御を目的に選ぶモデルである。
- 27型WQHD 320HzにMini LED(2304ゾーン)とQuantum dotを組み合わせ、DisplayHDR 1400に対応
- 320Hzの対象端子は、公式の特長注記(DisplayPortのみ)と仕様表(HDMI1も320Hz)で記載が分かれている
- LCD-GDQ271RAと比べて、HDRはDisplayHDR 400から1400へ。SDR最大輝度は500cd/㎡から450cd/㎡、スタンドのスイベルと高さ調整は縮小
- USB-C入力・USBハブはなく、ACアダプターは外付け、最大消費電力は79Wから120Wへ
- 出荷は10月末予定、価格はオープン価格
HDR表現を重視するならLCD-GDQ271ULAQ、スタンドの可動域と価格の確認しやすさを取るならLCD-GDQ271RA、という整理になる。27型の他方式との条件はゲーミングモニターの選び方で、4KとFHDを切り替えるDFR方式はEX-GDU271ADの記事で整理している。
公式情報
編集者:ナナ
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