ロジクール Mobi Foldは出先マウスの最適解か|折りたたみ式79g・21mmのスペックを整理した
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ロジクールが、同社初の折りたたみ式マウス「Mobi Fold(MF900)」を発表した。2026年7月2日発売、価格は14,850円(税込)。剛性パーツ2つをヒンジで接合する設計で、折りたたむと厚さ21mm・重量79gとポケットに収まるサイズになり、開けばフルサイズのマウスとして使える。
カフェ・コワーキングスペース・出張先など「デスクから離れて作業する場面」のマウス選びは、これまでArc Mouse系の少数の選択肢か、フルサイズマウスをバッグに入れるかの二択だった。Mobi Foldはその間を埋める「出先専用マウス」という新しいカテゴリを狙った製品だ。公式情報と海外レビューをもとに、スペックと評価を整理する。
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基本スペック
公式発表に基づくMobi Foldの主な仕様は以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 14,850円(税込) |
| 発売日 | 2026年7月2日 |
| 展開時サイズ | 57 × 122 × 33mm |
| 折りたたみ時サイズ | 57 × 66 × 21mm |
| 重量 | 約79g |
| センサー | 光学式(400〜4,000DPI) |
| 接続 | Bluetooth Low Energy 5.0(Easy-Switchで3台切替) |
| バッテリー | フル充電で最長30日、1分充電で約22時間使用可能 |
| 充電端子 | USB-C |
| ボタン数 | 4(左右クリック、タッチスクロール部の進む/戻る) |
| スクロール | アダプティブタッチスクロール(物理ホイール非搭載) |
| 対応OS | Windows 10以降/macOS 12以降/iPadOS 15以降/ChromeOS/Android 12以降/Linux |
| カラー | グラファイト/オフホワイト/ライラック(ライラックはオンラインストア限定) |
| 法人向けモデル | MF900B(16,390円、Logi Boltレシーバー付属) |
折りたたみ時の厚さ21mm、急速充電、物理ホイール廃止の3点が、運用面での性格を決めている。
折りたたみ構造とArc Mouseとの違い
折りたたみマウスというカテゴリ自体は、Microsoft Surface Arc Mouseが先行していた。Mobi Foldとは折り畳み方の設計思想が異なるため、まず構造の差を整理する。
- Mobi Fold:剛性パーツ2つをヒンジで接合する「半分に折る」方式。折ったときに66×57×21mmまで小さくなる。開閉動作と電源オン/オフが連動する
- Arc Mouse:柔軟な基板を湾曲させてアーチ形状を作り、持ち運び時はフラットに戻す方式
Mobi Foldの利点は、折りたたんだときのコンパクトさだ。21mmの薄さはポータブルSSD 2台分ほどの厚みで、ポケットに入れて持ち運べる領域に入った。
耐久性については、公式が5万回以上の折りたたみテストと90cmの落下テストをクリアしたとしている。1日10回の開閉でも約15年は持つ計算で、日常の使用ではヒンジの寿命がボトルネックにならない設計と読める。本体外装には防塵シリコン素材が使われ、ほこりの付着も軽減される。
タッチスクロールという割り切り
Mobi Foldで評価が分かれる設計判断が、物理ホイールの廃止だ。スクロールは「アダプティブタッチスクロール」と呼ばれるタッチ式に振り切っており、ロジクールは1回の操作で100行単位のスクロールが可能としている。
海外レビューでは「ライトなオフィスワークやWeb閲覧には十分」「ただしラチェットホイールの精密さを求める用途では物足りない」という評価が多い。表計算ソフトでの行単位のスクロールや、デザイン作業でのピクセル単位の調整など、スクロール精度を重視する用途には向かない設計だ。
タッチスクロール部に組み込まれた進む/戻るボタンは、Logi Options+のSmart Actionsでマクロを登録可能。限られた4ボタン構成でも、よく使う操作を割り当てれば実用上の効率を補える。静音仕様という点も、カフェなど公共空間での作業を想定するなら効いてくる要素だ。
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Arc Mouseと比較してどちらを選ぶか
折りたたみ系マウスとして直接の競合となるのが、Microsoft Surface Arc Mouse(米国価格79.99ドル)だ。同価格帯ではあるが、運用面の差は明確に出る。
| 項目 | Mobi Fold | Arc Mouse |
|---|---|---|
| 折りたたみ方式 | 剛性パーツをヒンジで折る | 柔軟基板を湾曲させる |
| マルチデバイス対応 | Bluetooth 3台(Easy-Switch)/Logi Bolt別売 | Bluetooth 1台のみ |
| バッテリー | USB-C充電式・30日駆動・1分充電22時間 | 単4乾電池×2 |
| カスタマイズ | Logi Options+でSmart Actions対応 | 限定的 |
複数デバイスを行き来する働き方や、USB-Cで運用を統一したい層には、Mobi Foldの優位が明確だ。一方で、乾電池駆動による「充電切れを気にしなくていい」という運用上の安心感はArc Mouseの強みとして残る。
14,850円の妥当性と「出先専用」という割り切り
「出先用マウス」に14,850円という価格設定は、ロジクールのモバイル向けマウス(Pebble M750などの4,000円前後の選択肢)と比べれば安くはない。MacBookのトラックパッドで十分という層も多い。
Mobi Foldの価値は、「マウスが必要なときに、確実にポケットに入っている」携帯性にある。21mmの薄さと79gの軽さは、これまでのモバイルマウスでは到達しにくかった領域だ。「デスクではMX Master 4、出先ではMobi Fold」というような棲み分けで、両方のプロファイルをLogi Options+で共有できる点も、ロジクール同士で揃える運用上のメリットになる。
ただし、海外レビューでは「長時間の作業には向かない」という指摘も出ている。展開時の高さが33mmしかないため、手のひら全体を預けるフルホールド姿勢は取りにくい。あくまで「出先で30分〜1時間の作業をトラックパッドより快適にこなす」用途に最適化されたツール、と捉えるのが妥当だ。
まとめ
ロジクール Mobi Foldは、「ポケットに入るフルサイズマウス」という相反する要件を、折りたたみ構造で解決した製品だ。物理ホイール廃止のタッチスクロール、展開時33mmの薄型設計、30日バッテリーと1分急速充電、Easy-Switchによる3台マルチデバイス対応——いずれも携帯性と運用効率に振り切ったスペック構成になっている。
デスクのメインマウスとしては物足りないが、カフェ・コワーキング・出張先で「トラックパッド以上、フルサイズマウス未満」のポジションを埋める1台としては、現時点で有力な選択肢だ。発売は2026年7月2日。実機の質感とタッチスクロールの操作感は、出てから店頭で確認したい部分が残る。
編集者:ナナ
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