CORSAIR NAUTILUS II RSは3.5型LCDで何が変わったか|LCD・ARGB・標準の10型番と価格差を公式仕様で整理した

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画像:アスク ニュースリリース(2026年10月15日)より

アスクは2026年10月15日、CORSAIR製の水冷一体型CPUクーラー「NAUTILUS II RS」シリーズと冷却ファン「RS II」シリーズの計19製品を、10月22日に国内発売すると発表した。簡易水冷は240mmと360mmのラジエーターに、LCD搭載・ARGBファン搭載・標準の3系統を組み合わせた10型番で構成される。

初代NAUTILUSからの主な変更点は、ポンプが「FlowDrive 2S」に更新されたこと、ファンが「RS II」になったこと、LCDモデルの画面が円形2.1型から長方形3.5型に拡大したことの3点である。この記事では、10型番の違い、価格差、LCDモデルを使うときの接続条件を、アスクとCORSAIRの公式情報から整理する。

NAUTILUS II RSの10型番と予想市場価格

国内の型番は、系統(LCD/ARGB/標準)×サイズ(240/360)×色で分かれる。LCDとARGBにはブラックとホワイトがあり、標準は表記上ブラックのみとなっている。価格はアスクが示す「予想市場価格(税込)」で、実売価格は販売店ごとに変わる。

系統240mm360mm色
LCD20,280円前後(CW-9061051/052-WW)24,280円前後(CW-9061053/054-WW)ブラック/ホワイト
ARGB14,780円前後(CW-9061047/048-WW)18,480円前後(CW-9061049/050-WW)ブラック/ホワイト
標準14,280円前後(CW-9061055-WW)16,980円前後(CW-9061056-WW)ブラック

価格差を整理すると、同じ240mmで標準とARGBは500円、ARGBとLCDは5,500円の差となる。360mmでは標準とARGBが1,500円、ARGBとLCDが5,800円である。240mmから360mmへの上乗せは、標準で2,700円、ARGBで3,700円、LCDで4,000円となっている。LCDを足す費用は、ファンの光り方を足す費用の約11倍にあたる。

共通の基本スペック

アスクの製品ページに記載された、3系統に共通する中核の仕様は次のとおり。

項目内容
ポンプFlowDrive 2S
コールドプレート銅(薄型)
ラジエーターアルミニウム、厚さ27mm
対応ソケットIntel LGA1851/LGA1700、AMD AM5/AM4
保証5年
発売日2026年10月22日

サイズ別の寸法は次の表のとおり。

項目240mm360mm
ファン120mm×2120mm×3
ラジエーター寸法277×120×27mm394×120×27mm
チューブ長400mm450mm

ファンの回転数は420〜2,100rpm(±10%)、風量は10.8〜73CFM、静圧は0.15〜4.2mmH2O、騒音は10〜36dBAと、アスクのLCD版・標準版のページに記載されている。ARGB版のファンについては、国内の確認範囲では同じ数値の記載が見つからなかったため、本記事では数値を断定しない。

3.5型LCDで変わったこと

CORSAIRの発表によると、LCDモデルの画面は初代の円形2.1型IPSから、長方形の3.5型IPS(480×640、60Hz)に変わった。CORSAIRはこれを「67%大きい」と説明している。表示できる内容として、システム情報、アニメーションGIF、iCUEウィジェットが挙げられており、Windowsのサブディスプレイとしても使える。

画面を使うための条件は、公式のクイックスタートガイドから次のように読み取れる。

  • 接続はUSBではなくDisplayPort:ポンプから出るLCD用ケーブルを、グラフィックボードのDisplayPort出力につなぐ。グラフィックボード側に空きの出力が必要になる
  • iCUEが前提:LCDの表示タイルの管理、ファームウェア更新、画面の回転や設定はiCUEで行う。ガイドにはiCUEなしでLCDを使えるかの記載がない
  • ファンとポンプのiCUE制御には別売コントローラ:FAQによると、iCUEでポンプとファンを制御するにはCORSAIR COMMANDER DUOが必要になる。マザーボードの4ピンPWMヘッダー(CPU_FANとAIO_PUMP)に直接つなぐ通常の使い方なら、ファンとポンプの動作自体はコントローラなしで成立する
  • ラジエーターの設置向き:どの向きで取り付ける場合も、ラジエーターの上端をポンプより高くする必要がある

つまり、LCDの価格差5,500円前後は、画面そのものに加えて、グラフィックボードの出力を1つ使う環境と、iCUEを常駐させる運用を受け入れるかどうかの判断になる。

初代NAUTILUS RSとの関係

初代NAUTILUS RSシリーズは、CPUクーラーの選び方記事で360mm簡易水冷のタイプとして扱っている。CORSAIRのプレスリリースによると、初代からの変更点は次のとおり。

項目初代NAUTILUS II
ポンプFlowDriveFlowDrive 2S
コールドプレート従来型薄型でAMD向けに最適化(CORSAIR説明)
ファンRSRS II(AirGuide、マグネティックドームベアリング、一体フレーム)
LCD(LCDモデル)円形2.1型長方形3.5型(480×640)

CORSAIRは静音性の改善も挙げているが、プレスリリースには初代との比較数値がない。冷却性能や騒音が実測でどれだけ変わるかは、第三者の測定結果が出るまで判断材料がない状態である。

取り付け前に確認する4条件

簡易水冷は、空冷と違って「ケース側が受け入れられるか」が先に決まる。ラジエーターの設置位置と寸法を、ケース側の対応表で確認する。ケース選びはPCケースの選び方で整理している。

  1. ラジエーターの設置位置:240mmは277mm、360mmは394mmの長さがある。フロントまたはトップの対応サイズを確認する
  2. ポンプとLCD用ケーブルの経路:LCDモデルはポンプからグラフィックボード側へDisplayPortケーブルを引き回す。ケース内の取り回しは公式ガイドの図で確認する
  3. ヘッダーの数:ファンはCPU_FAN、ポンプはAIO_PUMPに接続する。AIO_PUMPがないマザーボードではCPU_OPTかSYS_FANを使う
  4. 電源容量の余裕:CPUとグラボの組み合わせは電源ユニットの選び方で整理している。水冷側の電気的な定格は、公式ガイド上でポンプが12V・最大1A、RS240 IIファンが12V・最大0.8Aと小さい

IntelのLGA1851/1700では、プリインストールされているAMD用ブラケットを外してIntel用ブラケットに付け替える。ケースにバックプレート用の切り欠きがない場合は、マザーボードの取り外しが必要になる。

RS IIファン単体の価格

簡易水冷と同時に、ケースファンのRS IIシリーズも発売される。アスクの予想市場価格は次のとおり。

製品120mm140mm360mm一体フレーム
RS II ARGB(ブラック/ホワイト)2,480円前後3,280円前後6,480円前後
RS II(ブラック)2,280円前後2,480円前後5,280円前後

LCDモデルの追加費用と比べると、標準ファンとARGBファンの差は200〜1,200円にとどまる。見た目の演出をファンで足すか、LCDで足すかで予算の配分が変わる。

気になる点

  • 国内の価格は予想市場価格:アスクのニュースリリースの数値で、製品ページには価格の記載がない。発売後の実売価格で確認し直す必要がある
  • 冷却性能の数値がない:ラジエーター寸法やファン仕様の記載はあるが、CPUの発熱量に対する冷却能力(TDP目安など)は国内の公式ページに載っていない
  • LCDはiCUEとDisplayPortが前提:グラフィックボードの出力を1つ使う。統合グラフィックスのみの構成での扱いは公式ガイドに記載がない
  • Amazonでの取り扱いは未確認:発売前の時点で、型番一致の商品ページを確認できていない

まとめ

NAUTILUS II RSは、ポンプ・ファン・コールドプレートの更新を3系統すべてに入れ、LCDモデルだけ画面を3.5型に拡大した構成である。標準の240mm(14,280円前後)から選ぶ場合、ファンの光り方を足すARGBは500円の差、LCDは約6,000円の差となる。LCDを選ぶ条件は、グラフィックボードにDisplayPortの空きがあること、iCUEを運用に組み込めることの2点に整理できる。

360mm簡易水冷を含むCPUクーラー全体の選び分けはCPUクーラーの選び方にまとめている。

公式情報

編集者:ナナ

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