電源ユニットの選び方|650W非モジュラー・750W/850W・1,000W・SFX 750Wの4タイプをCorsair公式仕様で整理した
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電源ユニットの商品ページには、「80 PLUS」「ATX 3.1」「フルモジュラー」「12V-2x6」と似た用語が並ぶ。ただし、グラフィックボードを載せ替えるときにつまずきやすいのは、容量の不足よりも、必要なコネクタ(PCIe 8ピンの本数や12V-2x6)が電源側に付いているかである。容量が足りていても、ケーブルが足りなければ変換アダプタの追加か電源の買い替えになる。
ここでは、Corsairの日本公式サイトの仕様をもとに、650W非モジュラー・750W/850W・1,000W・SFX 750Wの4タイプに分けて選び分けを整理する。必要な容量の目安は、グラフィックボードの選び方で整理したNVIDIA公式の推奨システム電源をそのまま使う。停電や瞬断への備えはUPSの選び方、コンセント側は電源タップの選び方で扱っている。
電源ユニットで差が出る5つの軸
| 軸 | 何が違うか | 影響する場面 |
|---|---|---|
| 容量(W) | 650Wから1,000Wまで | グラフィックボードの推奨システム電源を満たせるか |
| ATX規格版と12V-2x6 | ATX 3.1対応機はネイティブ12V-2x6ケーブルが付属 | 変換アダプタなしでRTX 50シリーズの高出力モデルをつなげるか |
| モジュラー方式 | 非モジュラー、セミ、フルモジュラー | ケース内の配線の取り回し、不要ケーブルの有無 |
| フォームファクタ | 標準のATXか、小型のSFXか | 小型ケースに収まるか、ATXケースにブラケットで載せられるか |
| 保証年数 | 5年から10年 | 長期運用での交換リスク |
4タイプの比較表
| タイプ | 代表機種 | 容量 | 規格・認証 | ケーブル方式 | 保証 | 公式表示価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ①650W非モジュラー | CX650 | 650W | ATX12V v2.31・80 PLUS Bronze | 非モジュラー | 5年 | 8,980円 |
| ②750W/850W | RM750x/RM850x | 750W/850W | ATX 3.1・Cybenetics Gold | フルモジュラー | 10年 | 20,480円/24,980円 |
| ③1,000W | RM1000x | 1,000W | ATX 3.1・Cybenetics Gold | フルモジュラー | 10年 | 31,980円(確認時点の販売価格は27,183円) |
| ④SFX 750W | SF750 | 750W | ATX 3.1・80 PLUS Platinum | フルモジュラー | 7年 | 32,580円(在庫切れ表示) |
価格はいずれもCorsair日本公式サイトの表示(2026年10月17日確認)で、販売店の実売価格とは異なる。
①650W非モジュラー|Corsair CX650
電源の予算を抑えて、RTX 5060クラスまでのグラフィックボードを載せる場合のタイプである。
CX650は連続出力650W、80 PLUS Bronze(最大効率88%)、ファンは120mmで、保証は5年。ケーブルは本体に固定された非モジュラー式で、公式の主要コネクタ数はATX 1・SATA 3の記載にとどまる。ATX規格版はATX12V v2.31の表記で、ATX 3.1や12V-2x6の記載はない。
CORSAIR CX650 CXシリーズ 650W電源ユニット モジュラー式電源ユニット 80 PLUS Bronze認証獲得 ATX電源 | CP-9020278-JP
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NVIDIAの推奨システム電源は、RTX 5060が550W、RTX 5060 Tiが600W、RTX 5070が650W。容量の面では5070までが範囲に収まる。ただしCX650の公式ページにはPCIeコネクタの本数が記載されていない。RTX 5070は必須コネクタがPCIe 8ピン×2(アダプタ付属)とされているため、購入前に取扱説明書で本数を確認する必要がある。非モジュラーのため、使わないケーブルもケース内に残る点は構成上の条件になる。
②750W/850W|Corsair RM750x/RM850x
ATX 3.1対応の電源で、RTX 5070 TiからRTX 5080を12V-2x6ケーブルで直接つなぐ場合のタイプである。
2機種とも、ATX 3.1・PCIe 5.1対応で、ネイティブの12V-2x6ケーブルが付属する。認証は80 PLUSではなくCybenetics Gold、ファンは140mmの低ノイズタイプで、ゼロRPMモードと手動のファンオーバーライドノブを備え、保証は10年である。
| 項目 | RM750x | RM850x |
|---|---|---|
| 容量 | 750W | 850W |
| 12V-2x6ケーブル | 付属 | 付属(1本・全長650mm) |
| PCIe 8ピン | 合計4コネクタ(うち2つは12V-2x6からの分岐ケーブル) | 3本(12V-2x6とは別) |
| 公式表示価格 | 20,480円 | 24,980円 |
| 対応するNVIDIA推奨電源 | RTX 5070 Ti(750W) | RTX 5080(850W) |
CORSAIR RM750x PC電源ユニット 750W ATX3.1 PCIe5.1対応 フルモジュラー – CP-9020285-JP | 80PLUS Gold認証 12VHPWRケーブル付属 CP-9020285-JP
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RTX 5080は、必須コネクタがPCIe 8ピン×3(アダプタ付属)または450W以上のPCIe Gen 5ケーブルとされている。RM850xは12V-2x6の1本で足りるため、アダプタのケーブルをケース内に引き回す必要がない。750Wと850Wの差は、容量そのものより、載せるグラフィックボードがRTX 5070 Tiで止まるか、RTX 5080まで広げるかにある。
CORSAIR RM850x PC電源ユニット 850W ATX3.1 PCIe5.1対応 フルモジュラー – CP-9020270-JP | 80PLUS Gold認証 12VHPWRケーブル付属 CP-9020270-JP
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③1,000W|Corsair RM1000x
RTX 5090を載せる構成で、推奨システム電源1,000Wを満たす場合のタイプである。
RM1000xは連続出力1,000W、ATX12V 3.1、Cybenetics Gold、フルモジュラーで、ファンは140mm、保証は10年。12V-2x6ケーブルは1本(全長650mm)、PCIe 8ピンは4本が付属する。RTX 5090は必須コネクタがPCIe 8ピン×4(アダプタ付属)または600W以上のPCIe Gen 5ケーブルとされており、RM1000xはどちらの接続方法でも本数が足りる構成である。
公式の表示価格は31,980円で、確認時点の販売価格は27,183円だった。②のRM850xと比べると、差額は約2,200円から7,000円の範囲に収まる。ただし、NVIDIAの推奨システム電源はRTX 5080が850W、RTX 5090が1,000Wと、この2機種の間で境界が分かれる。
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④SFX 750W|Corsair SF750
小型ケースで、ATX 3.1対応の電源を使う場合のタイプである。
SF750はSFX規格の電源で、80 PLUS Platinum(Cybenetics効率評価もPlatinum)、フルモジュラー、ファンは92mmの流体動圧軸受で、ゼロRPMモードに対応する。保証は7年。ATX 3.1準拠で、12V-2x6ケーブル(400mm)が1本、PCIe 8ピンが2本付属する。サイズは100×125×63.5mmで、ATXよりも小さい。SF750/SF850/SF1000の3容量が同じラインに並び、SF850とSF1000の仕様はCorsairの公式解説ページに記載がある。
| 項目 | ②RM750x | ④SF750 |
|---|---|---|
| フォームファクタ | ATX | SFX |
| 認証 | Cybenetics Gold | 80 PLUS Platinum |
| 保証 | 10年 | 7年 |
| 12V-2x6ケーブル | 付属 | 付属(400mm) |
| 公式表示価格 | 20,480円 | 32,580円(在庫切れ表示) |
同じ750Wで、SFXの方が約12,000円高い。小型ケースの条件が決まっている場合に限り、SFXが選択肢に入るという位置づけになる。SF750の日本公式ページは、確認時点で在庫切れの表示だった。
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グラフィックボード別の電源の目安
| グラフィックボード | NVIDIA推奨システム電源 | 本記事のタイプ |
|---|---|---|
| RTX 5060 | 550W | ①(650W) |
| RTX 5060 Ti | 600W | ①(650W) |
| RTX 5070 | 650W | ①(650W) |
| RTX 5070 Ti | 750W | ②(RM750x)、④(SF750) |
| RTX 5080 | 850W | ②(RM850x) |
| RTX 5090 | 1,000W | ③(RM1000x) |
NVIDIAの値はFounders Editionまたはリファレンス設計の場合で、ボードメーカー各社の製品では異なることがある。CPUやストレージを含むシステム全体の電力を前提にした目安のため、構成によって必要な容量は変わる。
選ぶ順番のチェックリスト
- グラフィックボードの推奨システム電源を確認する:上の表で、容量が不足するタイプを外す
- 必須コネクタの本数を数える:PCIe 8ピンが2本以上必要なモデルは、電源側の本数を公式ページで確認する
- ケースのサイズを確認する:小型ケースの場合はATXが収まるかを先に調べる。SFXならブラケット付属の有無も見る
- 非モジュラーかフルモジュラーかを決める:配線を整理したい場合はフルモジュラーが前提になる
- 保証年数を比べる:長期運用の前提なら、5年(CX650)と10年(RMx)の差が効く
気になる点
- CX650はATX 3.1・12V-2x6に対応していない:公式ページの記載はATX12V v2.31で、将来RTX 5080以上に載せ替える場合は電源も替える前提になる
- 価格は変動する:公式の表示価格と販売店の実売価格は一致しない。RM1000xのように、定価と販売価格で差が出る機種もある
- 効率の認証は機種で表記が違う:CX650とSF750は80 PLUS、RMxはCybeneticsの認証で表示されており、同じ「Gold」でも認証団体が異なる
- 本記事はCorsair 1ブランドの整理:SeasonicやOwltechなど他社にも同容量の電源がある。比較する場合は、各社の公式ページでコネクタの本数と保証年数を確認する
まとめ
電源ユニットは、「グラフィックボードの推奨電源」「コネクタの本数」「ケースのサイズ」の順に条件を決めると候補が絞れる。
- 電源の予算を抑えて、RTX 5070までの構成にしたい → タイプ①:CX650(650W)
- RTX 5070 TiからRTX 5080を12V-2x6で直接つなぎたい → タイプ②:RM750x/RM850x
- RTX 5090を載せたい → タイプ③:RM1000x(1,000W)
- 小型ケースでATX 3.1対応の電源が必要 → タイプ④:SF750(SFX)
公式情報
編集者:ナナ
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