M.2 SSDヒートシンクの選び方|SSD一体型・薄型・ヒートパイプ型・マザーボード付属の4タイプをPlayStation・ARCTIC・Thermalright公式で整理した

#M.2 SSD #ヒートシンク #選び方 #PS5 #自作PC #デスク環境

当記事はアフィリエイト広告を利用しています。詳細

M.2 SSDヒートシンクの選び方|SSD一体型・薄型・ヒートパイプ型・マザーボード付属の4タイプをPlayStation・ARCTIC・Thermalright公式で整理したのアイキャッチ画像

M.2 SSDのヒートシンクは、商品ページに「高性能」「PS5対応」と並ぶ一方で、選び分けの決め手は冷却性能の数値ではなく、設置先に収まる高さと厚さにある。PlayStation 5の拡張スロットは、ヒートシンクを含めた厚さに公式の上限がある。デスクトップPCでは、ヒートパイプ型の高さが74mmに達する製品があり、メモリやCPUクーラーとの干渉が先に問題になる。

本記事は、各社の公式ページに書かれた寸法・対応・付属品の条件を軸に、SSD一体型、薄型パッシブ、ヒートパイプ型、マザーボード付属の4タイプへ整理する。SSD本体の選定はSSDの選び方、外付け用途はM.2 SSDケースの選び方にまとめている。

ヒートシンク選びで見る5つの軸

軸何が違うか影響する場面
設置先PS5、デスクトップPC、マザーボードのM.2スロットPS5は厚さの上限が公式に決まっている
高さ・厚さ薄型の約10mmから、タワー型の74mmまでケース内のメモリ、CPUクーラー、グラフィックスボードとの干渉
SSDの面数片面実装か、両面実装か両面実装に対応しない製品では、裏面の熱を逃がせない
付属品サーマルパッドの枚数と厚みSSDチップの高さに合わせた密着のさせ方
冷却方式アルミのみ、ヒートパイプ付き、ファン付き設置スペースと動作音の有無

4タイプの早見表

タイプ例向く設置先公式が示す主な条件
① SSD一体型WD_BLACK SN850P/CORSAIR MP600 PRO LPXPS5、デスクトップPCヒートシンク込みの製品。追加の取り付けは不要
② 薄型パッシブARCTIC M2 ProPS5、デスクトップPC73×24.2×10.5mm、40.5g、パッド2枚付属
③ ヒートパイプ型Thermalright HR-09 2280 PROデスクトップPC86×24×74mm、90g、6mmヒートパイプ2本
④ マザーボード付属ヒートシンクなしのSSD+基板側の冷却デスクトップPC、ノートPC追加購入なしで運用できる
Amazon

ウエスタンデジタル Western Digital 内蔵SSD 2TB PS5公式ライセンス版 WD_Black SN850P PCIe Gen4 M.2-2280 (読取り最大 7,300MB/秒) WDBBYV0020BNC-WRSN

Amazonで見る →
ウエスタンデジタル Western Digital 内蔵SSD 2TB PS5公式ライセンス版 WD_Black SN850P PCIe Gen4 M.2-2280 (読取り最大 7,300MB/秒) WDBBYV0020BNC-WRSN

タイプ①:SSD一体型|ヒートシンク込みで選ぶ

SSD本体にヒートシンクが付いた製品は、取り付け作業が不要で、厚さが製品として確定している点が特徴になる。PS5向けでは、後述のPlayStation公式の条件に収まる設計が選ばれている。

  • WD_BLACK SN850P:PlayStation公式の製品ページで「ヒートシンク付き設計」とされている。寸法は1TB・2TBが80×24.46×9.89mm、4TB・8TBが80×24.46×10.31mm。読み出しは最大7,300MB/s、書き込みは2TB〜8TBモデルで最大6,600MB/s
  • CORSAIR MP600 PRO LPX:公式ページにプリインストールの薄型アルミヒートスプレッダと記載がある。読み出し最大7,100MB/s、書き込み最大6,800MB/s、保証は5年。寸法は公式ページに記載がない

CORSAIRの公式解説では、MP600 PRO LPXはPS5に収まる薄型ヒートスプレッダ付きで、デスクトップPCでも使える製品として整理されている。ヒートシンクなしのMP600 PRO NHは、マザーボード側の冷却を使う前提の製品と区別されている。

Amazon

CORSAIR MP600 PRO Low Profileシリーズ 2TBモデル 【LPX PCIe Gen4 x4 NVMe M.2】 SSD メモリ CSSD-F2000GBMP600PLP PS5拡張適用

¥67,800

Amazonで見る →
CORSAIR MP600 PRO Low Profileシリーズ 2TBモデル 【LPX PCIe Gen4 x4 NVMe M.2】 SSD メモリ CSSD-F2000GBMP600PLP PS5拡張適用

タイプ②:薄型パッシブ|後付けでPS5にも使える

手持ちのSSDにヒートシンクを後付けする場合、PS5を視野に入れるなら薄型のパッシブ型が候補になる。

  • ARCTIC M2 Pro:寸法73×24.2×10.5mm、重量40.5g、素材はアルミ。公式ページでは、片面・両面の2280 M.2 SSDに対応し、PlayStation 5とPS5 Slimに適合すると記載がある。サーマルパッドは1.5mmと1mmの2枚(TP-3、70×20mm)が付属し、ネジやゴムバンドを使わないクリック式。保証は6年。ファンはなく、ヒートシンクのみ

ARCTICの公式ページ上の10.5mmがクーラー単体の外形か、SSD装着後の合計かは、ページの記載だけでは切り分けられない。PS5で使う場合は、製品ページの「PS5適合」表記と、次の公式条件の両方を見る必要がある。

Amazon

ARCTIC Parent M2 Pro。

Amazonで見る →
ARCTIC Parent M2 Pro。

タイプ③:ヒートパイプ型|デスクトップPC専用の大型

冷却面積を重視する場合は、ヒートパイプとフィンを持つ大型の製品がある。

  • Thermalright HR-09 2280 PRO:公式ページの寸法は86×24×74mm、重量90g。6mmのヒートパイプ2本と、厚さ0.4mm・間隔1.8mmのフィン33枚を持つ。ファンは搭載しないパッシブ型で、保証は6年。ページには「ケースの空間が取り付け高さを上回ること」と、背の高いメモリとの干渉に注意する旨の記載がある。PS5への対応は記載されていない

高さ74mmは、PS5の拡張スロットには収まらない大きさになる。設置先はデスクトップPCに限られ、マザーボードのM.2スロットの位置と、CPUクーラー・メモリ・グラフィックスボードとの配置を先に確認する必要がある。マザーボードごとのM.2スロット数と位置はマザーボードの選び方、ケース内の風の流れはケースファンの選び方が参考になる。

Amazon

Thermalright M.2 SSD用ハイエンドヒートシンク HR-09 2280 PRO 6mmヒートパイプ2本 高さ74mm 日本正規代理店品

¥4,527

Amazonで見る →
Thermalright M.2 SSD用ハイエンドヒートシンク HR-09 2280 PRO 6mmヒートパイプ2本 高さ74mm 日本正規代理店品

タイプ④:マザーボード付属|追加購入せずに済ませる

CORSAIRの公式解説では、現行のマザーボードにはM.2用の冷却が標準で備わるとされている。最小構成でも、SSDの上に熱伝導素材を挟むヒートシンクが付き、CORSAIRはこれを「ほとんどのドライブには十分」と位置づけている。

同じ解説には次の記載がある。

  • SSDが熱くなりすぎると性能を落とすスロットリングが起き、定格の速度が出なくなる。温度が下がれば元に戻り、恒久的な損傷にはならない
  • MP600 PRO LPXの動作温度は0〜70℃。フラッシュメモリが範囲を決め、コントローラーは100℃を大きく超えて動作しうる
  • 新しいGen4・Gen5のドライブは、MP600 PRO XTやMP700のように、第1世代のPCIe 4.0より冷却を必要とする。「ヒートスプレッダなしでは最適に動かせない」と明記されている
  • ドライブ自体に冷却機構が付属する場合は、それを使うよう勧められている

この整理からは、マザーボード側にヒートシンクがあるスロットでは、追加購入の前にそれを使い切るのが順序として合理的と読み取れる。スロットにヒートシンクがない場合や、Gen5など発熱の大きいドライブを使う場合に、タイプ②・③が選択肢になる。

PS5で使う場合の公式条件

PlayStation公式サポートに掲載されたM.2 SSDの条件のうち、ヒートシンク選びに関わる部分を表にまとめる。

項目公式の条件
インターフェースPCIe Gen4 x4 NVMe(M-key、Socket 3)。SATA接続のM.2は非対応
サイズ2230/2242/2260/2280/22110(長さ30〜110mm、ヒートシンク込み)
幅最大25mm(放熱部材を含む)
厚さ合計11.25mmまで。基板の上側8.0mm、下側2.45mm
放熱機構ヒートシンクと熱伝導シートなどの放熱機構が必要
速度の目安連続読み出し5,500MB/s以上を推奨
容量250GB〜8TB

PlayStation公式は、ヒートシンク付きのSSDには追加のヒートシンクを付けないよう勧めている。サイズが上限を超えると、拡張スロットのカバーが閉まらない場合があるためである。ヒートシンク込みの厚さが11.25mmを超えるタイプ③は、PS5の選択肢から外れる。

エンジニア視点で見るとどう組み込むか

  • 「何の中に入れるか」から決める:PS5なら厚さ上限、デスクトップPCなら周辺パーツとの距離が先に決まる。冷却方式の比較はその後になる
  • SSDが片面か両面かを確認する:両面実装のSSDは、裏側にもチップがある。ヒートシンクの対応表記が片面のみの製品では、裏面は冷却されない
  • 付属パッドの厚みを使い分ける:ARCTIC M2 Proのようにパッドが2種類付く製品は、SSDチップの高さの差を埋める目的で厚みを変えられる
  • 導入前に温度を計測する:CORSAIRは自社のSSD Toolboxで温度を確認するよう案内している。ヒートシンクが必要かの判断は、手元の温度とスロットリングの有無で見える
  • ノートPCは別枠:本記事は寸法が公式に確認できたデスクトップPCとPS5が対象。ノートPCへの搭載可否は、機種ごとのメーカー仕様で確認する必要がある

気になる点

  • 冷却性能を比較できる公式データは見当たらない:ARCTIC、Thermalright、CORSAIR、WDの公式ページには、同条件での温度比較が載っていない。「どれが一番冷える」は公式情報だけでは決められない
  • PS5適合の表記は製品ごとに根拠が異なる:ARCTICは製品ページで適合を示し、Thermalrightのページには記載がない。適合を判断する際は、PlayStation公式の厚さ条件との照合が欠かせない
  • CORSAIRの公式ページは寸法を載せていない:MP600 PRO LPXの厚さは、公式ページだけでは数値で確認できない
  • 国内価格は本記事に載せていない:ARCTIC M2 Proの公式ページは取り扱い状況が「現在入手不可」になっていた。購入前に販売店の在庫と価格を確認する必要がある
  • Amazonの商品ページは出品形態が複数ある:同じ製品でも国内正規代理店品と並行輸入品が並ぶ場合がある。販売元の表記を見る必要がある

まとめ

M.2 SSDのヒートシンクは、「設置先」「高さ・厚さ」「SSDの面数」の順に条件を決めると候補が絞れる。

  • PS5で、取り付けの手間をかけずに使いたい → タイプ①:WD_BLACK SN850P/CORSAIR MP600 PRO LPX
  • PS5で、手持ちのSSDにヒートシンクを後付けしたい → タイプ②:ARCTIC M2 Pro
  • デスクトップPCで、冷却面積を優先したい → タイプ③:Thermalright HR-09 2280 PRO
  • デスクトップPCで、追加購入を避けたい → タイプ④:マザーボード付属のヒートシンク

あわせて自作PC全体の冷却を見直す場合は、CPUクーラーの選び方とサーマルグリスの選び方も参考になる。

公式情報

編集者:ナナ

※ この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンク先での購入により、当サイトが報酬を受け取る場合があります。